こんばんは!
大変ご無沙汰しておりました...
今週からまた引き続き書いて行きたいと思います!よろしくお願いします。
ギリシャコインのタイプ③
最後に、ギリシャコインに登場する主な神々のリストを、その起源と役割に関する説明を付して記す。このリストはCOLJ.Kozolubskiの著書と、その目録の1959年の初版によるところが大きい。( )内の名前は、ローマでの呼び名である。
アモン(Ammom)
アモンは、元々羊の群れを守り導くリビアの神で、のちにエジプトやギリシャへと伝来し、そこでゼウスと同一化した。エジプトのコインに、あごひげを生やし王冠を戴いたゼウス=アモンの顔が、彼へのいけにえとして神殿におかれた羊の角(アモンの角)と共に描かれている。
アフロディーテ(Aphrodite)
アフロディーテは、“オリンポス12神”の1人で、愛と美の女神である。彼女は、海の泡から生まれたとされ、よく海馬やイルカと共に描かれている。つるにち草・バラ・りんご・ポピーが彼女の象徴で、鳩・白鳥・雀が彼女に捧げられた。コインには、裸あるいはそれに近い格好で登場することが多いが、ドレスをまとったり王冠をかぶったりもする。彼女の子であるエロスを伴うことが多い。彼女がときどき手にしているりんごは、イデ山でヘラやアテネと競った時に、パリスが彼女に与えた褒美である。
アポロ(Apollo)
太陽の神。ギリシャの偉大な神の1人で、ゼウスとレトの子である。また、予言・歌・音楽・芸術の神、そして羊と山羊の守護神でもある。悪人と横暴な人を懲らしめ・打ち負かし、苦悩する人々には、邪悪なものを遠ざけ救いの手を差し伸べる。アポロは、種々のお告げを通じて予言能力を示したが、デルフィの神殿でのお告げが最も重要とされた。初期ギリシャコインには、彼の横顔と彼を象徴する堅琴がよく描かれている。
アレス(Ares)
戦いの神。ゼウスとヘラの息子で、オリンポスの神の1人である。戦うことを愛し、しばしば味方する側を変える。人間に負けることも、傷つけられることもある。兜をかぶってコインに登場するが、横顔だけあるいは全身、髭があったり無かったり、裸身であったり鎧をつけたりと様々に描かれている。盾をもち、槍やトロフィ(倒した敵の鎧・兜を棒につけたもの)を持っているものもある。また、恋人のアフロディーテと共に描かれることもある。
アルテミス(Artemis)
主要な神の1人でアポロの双子の妹である。アルテミスは、狩猟・月の神で子供たちの守護神でもある。彼女は、アジアのある年老いた神から、自然を実り豊かにする力を受け継いだ。その地に移住したギリシャ人はそこをアルテミスと改名した。アルテミスは、様々な姿でコインに登場する。猟犬を連れて弓矢を持ち雄鹿を追っている狩の女神だったり、ベールをかぶって野牛に乗っている姿で描かれたものもある。さらに、エフェソスのアルテミスは、松明を持って立っている正面像である。
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資料:『Greek Coins and Their Value』
Seaby社刊/David R Sear著/SPINK社発行
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