今回で第四回をむかえます“古代コインのわき役たち”・・・
今回は『SPQR』という言葉についてお話していきたいと思います。
古代コインのわき役たち(4)
『SPQR』というのは、ラテン語で“Senatus Populusque Romanus”の略語です。
その意味は「元老院とローマの人民(市民)」を指し、すなわち古代ローマの国家全体(共和政ローマ・ローマ帝国)の主権者を指しました。また、現代の「紳士淑女諸君」のように、演説などの冒頭の挨拶にもしばしば使われたようです。
「SPQR」の文字は、古代の国家ローマとその市民の栄光と誇りを現すものであり、当時ローマ帝国の領域であった現在のヨーロッパや北アフリカにいたるあらゆる地域で公共物に全て刻まれ、軍団の軍旗などにも使われました。それはローマ時代の遺跡やそれを基にした建造物、ローマ市の盾形の紋章からも見てとることができます。
現在もローマ市役所の広報に使用されており、「SPQR『ゴミはクズカゴヘ』」といった風に使用されるほか、マンホールの蓋やタクシーのドアにも描かれていることがあります。
また時折、“Sono Porci Questi Romani(このローマ市民どもは豚である)”と皮肉に解されることもあるます。
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