今週からは何回かに分けて、「金の魅力と魔力」について朝日新聞グローブの記事から書いていきたいと思います。
今回は第一回なので、『日本にある「世界一」の金山』という記事を書いて行きます。
『日本にある「世界一」の金山』
GOLD――「金」の値段がこの10年で6倍になりました。
インドや中国では大きく需要が増え、各国の鉱山で開発競争が今まさに進んでいます。
ドルやユーロへの不安が広がるなか、中央銀行が買い増す国もあるのです。
その魅力と魔力はいつまで、人々を駆り立てるのか。そこに迫っていきたいと思います。
「世界一」の金山は、日本にあります。鹿児島伊佐市の菱刈鉱山です。国内の金鉱石生産の大半を占める鉱山で、住友金属鉱山が操業しています。
世界一というのは、量ではなく質での話です。ふつうの金山では、金の量は鉱石1トンあたり4〜5グラム。ポゴ鉱山では14グラムですが、菱刈では約40グラムも採ることができるのです。統計はありませんが、操業中の金鉱山では世界トップ級といわれており、金産出量は年間7.5トンです。
ここで金が見つかったのは江戸時代中期の1750年ごろ。当時掘った跡がいまも残っています。1969年に住友金属鉱山系列の会社が権利を取得。探鉱で高品質の鉱脈が見つかり、83年から本格的に開発を始めました。昨年末までに200トン近く掘り出し、いまは三つの鉱床を掘っています。毎年、掘った量に見合うだけの新しい鉱脈を見つけるようにしており、埋蔵量は150トンを保ち続けているのです。
鉱山長の前(まえ)一弥は「地元の安定した雇用をつくり、国内で鉱山技師が技術を継承していく場でもある。いまの埋蔵量があればあと20年はもつ」と話していました。
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