今日は古代コイン(ギリシャ・ローマコイン)の製造・鋳造のお話を・・・・・・・
コインの歴史を紐解いてみると、紀元前7世紀頃(今から2700年前)にリディアで自然に出来た金銀の合成物であるエレクトンが素材として使われ、リディア王国のクロイソス王が初めて金銀貨の鋳造をしたのがはじまりだとされています。
その後、コインはエーゲ海沿岸のギリシャ都市国家へ広まって行きます。
当時のコインはどのようにして製造されていたのでしょうか?
2000年以上も前に工具・道具・熱源等をどのようにして会得したのか?
詳細は今も不明の部分がかなりあります。
初期の製法は、計量された「そら豆型」の金属片を溶解し、各都市の守護神・特産物の図柄等を刻印した刻印台(下図参照)の上に置き、上からハンマーで片面を打刻しました。
後にギリシャで、そら豆型の金属片は円形に近い形に改良され、ハンマーにも彫刻を施し(ウラの図柄)、現代のコインの基本的な原型が完成しました。
コインの両面刻印は、ギリシャのアテネが最初と云われ、表面にはアテナ神、裏面にはフクロウが刻まれました。
ローマ時代の銅貨の一部は鋳造(キャスト工法)で発行されましたが、A.D.1800年の産業革命の時代まではほとんどすべての貨幣が打刻によって製造されました。
(一部の銅貨等は鋳造コインが主流で作られました。古い歴史を持つ中国の貨幣はそのほとんどが鋳造貨幣でした。)
産業革命に至るまで、コインの圧搾技術には様々な変化が有り、ねじの開発によりスクリューを利用した圧での刻印、水車・風力を利用した圧や馬・牛等を利用した圧力等での刻印が見られます。
そして、イギリス人のジェームス・ワットが発明した蒸気機関による動力が発明され、機械によるプレスにより一気にコインの製作方法に変化が生じました。
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